久し振りに奇種。
番頭のお気に入りの岩茶の一つです。
2012年のもので、祝先生んとこで眠っていたのを確か2016年に小梅さんが分けて貰ってきたお茶です。
甘みや香りが前面に出るというよりは味わいの深さと柔らかさが何煎も続く、いる意味岩茶らしく、反面らしくなさも持ち合わせる有機野生種の茶葉です。
折角のとっておきの奇種なのでどの茶壺で淹れようかしら、と思案している間に小梅さんが来ました。折角の機会ですし、やっぱり淹れてもらったお茶の美味しさはまた格別なのでここでバトンタッチです。
美味しさたっぷりの奇種なのでたっぷり入る楊さんの豆青砂雅韵壺で。お預かりしている茶壺なんで番頭が触るのはNGの、大事な箱入り娘です。
以下、「小梅さん、奇種を淹れるの図」をお送りいたします。
(1−1)予熱(外) 寒い時期は特に念入りに
(1−2)予熱(内)
(2−1)お湯は有効利用。まずは茶海を。
(2−2)今朝は茶海二つ使いなのでこちらもあっためて。
(2−3)ついでに茶こしも洗います。
(3)茶葉を入れます。
(4−1)0煎目。茶葉が浸るくらいに。
(4−2)ぐるりと茶壺の中で一回ししてすぐに出します。
(5−1)1煎目。素早くお湯をいっぱいに注ぎます。
(5−2)待てしばし。大ぶりな茶壺なので長めに30秒ほど。
(5−2)0煎目の茶湯で外側から保温。
(5−3)1煎目を茶海1に出します。一気に出し切るのがコツ。
(5−4)茶海1で香りを聞くのでお茶は茶海2に移します。
(6)茶杯に注いで1煎目の出来上がり。
(7)お湯が熱いうちにすかさず2煎目の用意。茶海1が空いているので茶海2の1煎目をゆっくり飲みます。
…とまあ、こんな感じで小梅さんはお茶を淹れます。お茶の種類によっても、あるいは評茶なのか味わうだけなのかといった目的によってプロセスは異なりますが、共通いているのは「ちゃちゃっと」かつ「慌てず」に淹れる、という点です。画像で追っかけていくと何だかすごく時間と手間がかかっているような印象を受けますが、1から7まで5分とかかっていません。ま、慣れですんでこういうのは。
ちゃちゃっと、でも丁寧に淹れた奇種は普段番頭が美味しいなあ、と思ってる奇種よりもっと美味しかったです。どうやら茶葉の持ち味を100%出せていなかったようだなつう反省と、そんな番頭が淹れても美味しい奇種はやっぱ美味しい岩茶なんだなあ。などと他人事のように思いつつ煎を重ねていく寒い朝、でございました。
奇種、棚に並べようかしら。。。
試飲も出来ますのでお申し付け下さいまし。