凍頂の劉さんから。
今年の春茶のサンプルが届きました。
毎年の事ですが、春茶の製茶と小梅さんのお茶の旅がタイミング的にはギリギリになります。今年は小梅さんの旅のスタートも早かったのですが、幸い春茶の採茶も予定より早くになったので辛うじて間に合いました。
とはいえ、しっかりと製茶が終わった茶葉ではなく、乾燥工程を少し残した状態までで送ってくれたようです。全員一丸となって番頭の責任回避に協力してくれてるようでして、正直ちょっとだけプライドが傷ついたりもしています。信用ねえなあ、オレ。
ロット毎の違いはあれど、今年の春茶は去年に較べるとちょっと早めに摘んだのと、降水量が少なかったのが影響しているようです。
とりあえず4種類を。
4グラム6分で試飲です。普通に茶壺で美味しく淹れる場合よりも長所短所ともにはっきりと出るのが「評茶」の目的です。はっきり言ってしまえば短所がより際立つようにしたほうが減点法や消去法でも選べるのでこの方法は有効…のようです。まずはこのオーソドックスな評茶でアタリを付けます。
美味しく飲むのは概ね選ぶお茶が決定してから、です。
滅多にないほどの大当たりだった昨春と較べると不安要素のあった今年の春茶でしたが、大したもんでちゃんと美味しく出来上がっています。
昨年の春茶が口の奥から喉にかけて広がる美味しさなのに対して、今年の春茶は1ロット、口の入り口で甘みと香りが広がる「即効性の」良いものが見つかりました。
水出しにしてもすげえ甘くて美味しいんだろうな、という出色の出来、です。残念ながら残りのロットは小梅さんの設定したハードルを超える事が出来なかったようですが。
答え合わせは茶荘にて。たぶん半月後くらいには。
小梅さんが不在なので茶葉の持ち味を100%出せるかどうかは甚だ不安ではありますが、番頭が淹れても多分美味しさはお判りいただけるか、と。
以下、評茶の風景をランダムに画像でお届けします。