
レイニーサタデー!番頭インブルー。
お日様、どっかいっちゃったんすかねえ。
A rainy day is her chance to be with tea...という事で今日も今日とて小梅さんは日課の試飲。
本日は岩茶が2種類。

左が金牡丹、右が紫紅袍です。茶葉からははっきりとした区別は付きませんが、ぼんやりと全体を見るとやや沈んだ色をしているのが紫紅袍、やや明るい緑色で葉が少しだけ大ぶりなほうが金牡丹です。
どちらもわかりやすい=説明しやすい特徴のある岩茶です。

それぞれの特徴をかいつまんで表現すると金牡丹はフワラリーちゃうわフラワリー系、紫紅袍はフルーティ系。小梅茶荘の岩茶の中でグループ分けすると金牡丹は金観音・黄観音、紫紅袍は奇蘭と同組です。それぞれの組のフラッグシップというか、上位機種みたいな位置づけができます…なんでいつもフラワリーを書き間違えるんかなあ。

お茶の水色はほぼ一緒です。金牡丹は金観音と比べるとやや濃色、紫紅袍は奇蘭よりほんの少し赤みが少ないかな、というイメージです。紫紅袍は金牡丹よりややクシャっとした見た目。これは葉が小ぶりで柔らかく、揉捻の時にその差がそのまま出たからです。

金牡丹は南方系の、熱帯のフルーツを思わせるこってりとした甘みとクチナシのような同じくこってりとした香り。こう書くとなんだかクドさ、一つ間違うとケバさがありそうですが、繊細ではないけど気品がも感じられるお茶です。お転婆なお嬢さん、って感じです。クラスに友達が多いタイプですな。
いっぽう紫紅袍はいつも何か考え事をしてる、素行不良ではないけど放課後何してるんだかよく判らないお姉さん。何でも知ってるタイプのクールビューティて感じです。こちらは巨峰とかカシスのようなキリっとしたアントシアニン果実系。
この二人を軸に青春映画の一本くらい撮れちゃいそうなキャラのコンントラストが立った岩茶です。

葉底では紫紅袍の紫たる由縁がはっきり見えます。ちなみに金牡丹の金は葉っぱの色ではなく黄金桂という親の一文字に由来してます。
金と紫。これに沈香っぽいオリエンタルな白瑞香の白を加えれば3色娘(だっせえネーミングだなあ)の出来上がりです。
3人3様。擬人化したら面白そうです。アニメ化したり宝塚で上演できないかしら。