
イテテ、番頭です。
足腰背中肩両腕。普段楽をしてるツケで鈍りきった身体が悲鳴を上げております。
もう来年こそはオンラインで受注から伝票発行、連絡のやりとりまで全部任せてラクすんだもんね。
去年の今頃もそんな事を言ってました。多分来年も同じ事を繰り返すんでしょう。

老叢、という岩茶があります。品種は特にことわりが無ければ水仙です。正確には老叢水仙、という事になりますね。
【木叢】のように木へんに叢と表記する場合もあるみたいですが、番頭は変換しやすく文字化けしにくいように老叢と書く事にしてます。

老叢、というのは製茶から何年も寝かせたいわゆる陳年茶ではなく、樹齢が古い茶樹の葉を指します。これまた解釈は統一されていませんが、陳年茶の水仙は小梅茶荘では「老水仙」と呼びます。

どのくらいからの樹齢を「老叢」と呼ぶのか、というのも定義はまちまちのようです。よく百年老叢、なんて呼ばれるものがありますが実際に一本一本の茶樹の樹齢を正確に把握した上で摘んではいないと思うんで、いちおう「百年はすげえ」という一つの基準として下さい。
茶畑の様相を呈していません。群生はしてる場合がほとんどで、生態は野生というより野放ですね。しかし、茶摘みが面倒臭そうだなあ。

もともと大ぶりな水仙種がのびのび育ってるんですから、当然老叢の茶葉はかなりでかいです。焙煎の仕上げ方にもよりますが。
先を争うように入口で渋滞を起こす茶葉もアレですが、ギュウギュウ詰め込んでくる茶壺もたまったもんじゃないでしょうね。

樹齢が古い、大ぶりな茶葉…ともすると大味だとかヒネた味のイメージを持たれがちですが老叢は水仙の持ち味であるふんわりとした華やかさと爽やかな酸味がそのままふくよかになった、とてもやさしい味わいのお茶です。厚みはあるけど軽やかで、尖った所が無い「ほっとする」岩茶です。煎を重ねても水っぽさが出ず、ゆっくりと味が薄くなっていく飲み疲れも飲み飽きもしない優秀な岩茶です。
ジジイ、ってのは得てして怒りっぽかったり僻みっぽくなったりするモンと相場が決まっていますが、こと老叢水仙に関しては年を重ねる事が円熟であったり厚みであったりと良い方に作用しているみたいです。もっとも、老叢と呼ばれるまでに年を重ねられるのは元々の茶樹の素質が良いのが大前提なのですが。美味しい老叢はそもそも若い頃から美味しい水仙、卵が先か的になっちゃいますが。

老叢の名産地として名高い呉三地は、武夷山のちょっと奥のほう。有名どころがある名岩茶区の裏側にあたる標高の高い山場にあります。
他にも美味しい(名高い)老叢=いわゆるナニナニ老叢、と名の付く場所は点在しています。共通して言えるのは希少な分良いものはとても値段が高い、という点です。
美味しくてお値頃、が難しいのは岩茶全般に言える事ですが、特に老叢に関してはまず「値頃」の概念をちょっと変えて考えないと。
今の状況が落ち着いて小梅さんが祝先生んとこに行けるようになったら何とか手に入れたい岩茶の一つです。売り切れになってからもうだいぶ経ちますし。

老叢様には及びもないが、せめてなりたや…。
まずはこの程度で根を上げるヤワな心を身体をなんとかせにゃ。しかし痛てぇ。