秋色午前5時。
涼しくなるかな、なんてちょっとでも考えた自分の甘さに呆れる気温の午後1時。
吹く風は盛夏の熱波とは明らかに違って、晩夏なのか初秋なのか判断に困る火曜日になりました。
一足早い実りの秋。
新潟は柏崎の方から今年の新米をいただきました。
「葉月みのり」その名の通り、8月中旬に収穫する極早生米です。2018年に登録、2019年から市場に出たまだ新しい品種です。
ちょうど生茶の景邁、熟茶の布朗大樹と同期ですね。銀シャリ至上主義の小梅さんにとっても何とも有り難い頂き物です。さっそく晩ご飯に美味しくいただきます。
お米に早生があるように、茶葉も品種によって採茶(収穫)時期が異なります。
大雑把に分類すると福建省のウーロン茶になる茶葉でいえば、水仙と鉄観音は晩生、毛蟹や梅占などは中生、黄旦(黄金桂)は早生です。
多品種な岩茶の場合、こうした品種ごとの摘み頃の時差は採茶〜製茶〜焙煎のサイクルを回す上では有り難いようです。
祝先生んところの場合だとまず【黄観音・金観音】を皮切りに【奇蘭・白瑞香・黄玫瑰】あたりの多くの品種が集中し、その後収穫量の多い【肉桂】が続きます。肉桂の直後に【矮脚】、少し置いてから【水仙】が続きます。
茶畑の位置やその年の気候などによって前後はしますが、だいたいいつ訊いても黄観音・金観音は思いのほか早く進捗し、肉桂・水仙はなかなか茶摘みの一報がありません。
摘んだ茶葉はすぐさま日光萎凋から乾燥までの製茶の工程に入ります。茶摘み部隊と製茶チームの段取りを上手く組んで出来る限りベストな摘み時に摘み、スムースに製茶へと移行。マンパワーとスケジュールの管理も茶農さんの腕の見せ所です。雨降っただの停電だといったアクシデントにもその場で対応しないといけない、気の小さい番頭には不向きな仕事がここにも。
主力の肉桂・水仙が終わると茶摘みもあと一息。
小梅茶荘の岩茶でいえば、しんがりは雀舌です。ちょっと以外な気がしますが。
摘んだ順に出来上がるかというとさにあらず。製茶工程の長短によって抜きつ抜かれつもあり、最後に焙煎の強さで大きく差がつきます。
このあたり、横一線にまとめて仕入れる私どもとしてはあまり有り難くないタイムラグ、にはなってしまいます。