
本日(13日/金曜)と明日(14日/土曜)は10時から5時まで営業いたします。
明後日(15日/日曜)はお休みいたします。
16日(月曜)から21日(土曜)は10時から5時まで営業いたします。
小梅さん1ヶ月ぶりの完オフ。ようやく一段落した小梅茶荘でございます。
番頭も少しのんびりお茶を飲む時間が出来たので、杉林渓なぞ飲んでおります。
清香型の高山茶。ザ・台湾茶て感じの王道のお茶です。
番頭はいわゆる高山茶とか高冷茶のジャンルの中ではこの杉林渓が一番好きです。まあ言うほど各産地のお茶を飲み付けている訳ではないんで、あくまで番頭目線ではありますが。

煎を重ねて飲んでももちろん良いのですが、何しろ清香型で爽やかな味わいが持ち味なので長い時間置いておく事が出来ません。かといってまとめて
出して冷ます方式の場合でも熟茶や岩茶と較べて風味が変わるのが早いので基本的にはながら飲み、だらだら飲みでは少し不利です。
ある程度お茶を「ちゃんと」淹れて「ちゃんと」飲む時間の余裕がある時のほうが楽しめるお茶だと思います。

凍頂烏龍茶にも通じるしっかりとした味わい。清香型で焙煎は加えていませんが発酵が十分なので嫌な青っぽさは感じられません。梨山のような高冷茶のほうが繊細さをより生かしていて、この杉林渓は較べるとそれよりややどっしりしています。それでも劉さんの凍頂と較べると軽やかで華やかな、高山の茶葉らしさも纏っています。

地理的にも凍頂烏龍茶の鹿谷郷にも近く、そのため人的にも技術的にも交流がある場所なので味わいにも共通点があるみたいです。ブランド力では阿里山には及ばず、大禹嶺のようなカリスマ性つうか希少性はそれほど無いです。とっつきやすい高山茶、って感じでしょうか。

時間を置かず、2煎目を飲みます。慌てて飲み干しているんではなく、アイドルタイムを置かないで一定のペースで飲み続けていきます。
葉が開いてからが本領発揮、といった感じに味わいが広がります。

柔らかく開いた葉底。凍頂のそれよりやや薄く繊細そうです。茎もちゃんと残してあります。発酵が足りないと雑味やザラ感が出る茎の部分も、ちゃんと美味しさの要素になってます。

茶荘を始める前に飲んだたくさんのお茶の中でも、杉林渓は飲んだ瞬間に「!」があるちょっと特別なお茶でした。その頃にはまだ中国茶・台湾茶に対する知識も経験も乏しかったので、その分その時のインパクトは今でも覚えています。
そんな思い出補正を抜きにしても杉林渓は美味しいお茶です。
いい気になってけっこうなハイペースで飲んだらちょっと胃がシクシクになりました。

皆さま良い週末を。