九月九日。
今日は重陽節です。
もともとは縁起の悪い日だったようですね。陰陽で言うと奇数は「陽」でこの陽が2つ重なる日は陽の気が強くなりすぎるんでかえって不吉とされ、お祓いの意味も込めて奇数重なりの日を節句としたとの事。3月3日、5月5日…はて7月7日は、あ七夕か。んで、奇数の中で一番大きな9が重なる今日は特に負担が大きいつう事で大事な節句らしいです。後にそれが転じておめでたい日になったとの事。大富豪で言う所の革命みたいなモンかしら。
菊の季節つう事で「菊の節句」となりました。中国でも日本でも菊の節句といえば、的な特別な料理やお菓子は見当たりません。菊花を散らした菊酒を飲むくらいのようで。調べたら栗ご飯が出てきました。中国では敬老の日にもあたるようなので若い衆は番頭を敬ってください。
台風一過、とまでは晴れ渡ってはいないものの、雨は上がり現在曇り空が番頭上空を覆っております。悪い癖でテメエんところ通り過ぎたらオッケーみたいになってしまいますが、千葉県茨城県はじめ大雨の被害に遭われた地域の方には大変な災難でした。御見舞い申し上げます。
しっとりとした週末の朝、とはいえ気温は徐々に上がり始めました。こんな朝にお似合いのお茶を、という事で馥郁焙煎凍頂烏龍茶を淹れます。
訳あってちょっとブツ撮りしながら飲み進める事が出来ないんで画像は前回飲んだ時のものを使っております。
凍頂の冬茶を焙煎したものです。いわゆる伝統型の凍頂烏龍茶になります。
焙煎してあるだけでなく、発酵も清香型より少し強めです。茶葉の色も茶水の色もそれほど赤みが強くないのですが、口に含むと香ばしい香りが広がります。
じっくりと時間を掛けて火を加えていくので焦げっぽさはなく、柔らかい甘みが喉の奥から戻ってきます。岩茶の焙煎とはまた一線を画した香ばしさです。
透明度の高い茶水。晴れてればもっとキラキラと光を反射して見惚れるくらいです。
どこまでもクリアな、まるで炭火が濁りや澱を吸い取っていったかのような美しいお茶です。
落ち着いた甘みと心地よい香り、うっとりするというよりはほっとする味わいです。
たくさんいただきました。ブツ撮りしないぶん飲むペースが速くなるんで気がつけばお茶っ腹。
喉の内側の壁がさっぱりリンスされたようで心地よいです。何か餡子ものが食べたくなりました。食べないけど。