
豆清砂の漢瓦壺です。売り切れが続きお待たせしておりましたが、入荷しました。
極細の金色の粒子がぽつりぽつりと混ざる渋い緑色。裏葉色とか松葉色といった和色に近いのでしょうか。黄色や青色が混じった明るい緑色ではなく、くすんだマット感とザラ感のある独特の肌合いです。光の当たり加減で表情の変わる立体感のある色に焼き上がってます。

漢瓦は伝統的な形状の一つです。名前はそのまま漢の時代の瓦に由来します。「秦磚漢瓦」、秦のレンガ、漢の瓦ってのは唐三彩、宋磁などと並ぶ、その時代を代表する芸術文化です。

いくつかある約束事、については都度書きました。ペタっと平らな蓋の上には太鼓橋のようなアーチのついた珠(紐)。多くの場合この橋には画像のような穴が開いていて、その下に本来の孔。橋の端っこを(一休さんみたいだな)指で抑えて淹れればアッチッチにならないので番頭のようなぶきっちょさんにも使いやすい形状です。

広い開口。これも人気の理由の一つです。茶葉の出し入れがたやすく茶葉を選びません。台湾の烏龍茶のようにブワァと広がる茶葉でもお湯の差しどころに困る事もありませんし。

觜=注ぎ口の根元が広くなっています。それに合わせて孔が縦3列に配置されていてお茶の出が良いのも特徴です。生茶のように抽出時間が早いお茶にも向いてますね。

とまあ機能面を書き連れましたが、この茶壺の人気のキモはやはり小ぶりで可愛らしく、そのくせどこか引き締まった表情です。
持ちたい、使いたい、育ててみたい。そんな茶壺ではないかと思います。
約130mlと一人二人で使うにはうってつけの大きさと掌サイズの持ちやすさ。茶荘の試飲に使うにはちょっとだけサイズが足りないので茶座ではこれではなく高六方壺を選択しましたが、この漢瓦壺の紫泥と豆清砂を、例えば紫泥は岩茶用に、豆清砂は生茶用に、って感じで使い分けるのがおすすめです。

こんな感じね。
綺麗でっしゃろ。

茶荘の棚に並べました。
今回入荷の豆清砂漢瓦は無地の他に絵柄の入った茶壺が5種類。泥絵、ってヤツですな。どれも楊琴さんのお嬢さんが描いたものです。ついつい楊さんの娘さん、って書いてしまいますが彼女も今や立派な作家さんですし、そもそも姓が亡くなったお父さんのものなので本当は李さん、って呼ばないといけないんですが。ご両親の作陶家さんとしてのDNAを受け継いだんだなあ、とジジイの涙腺をくすぐったりします。

全部で5つの茶壺はそれぞれ一点ずつ絵柄が違います。圧倒的に鳥が多いのは前回の結果と皆さんのリクエストを受けて小梅さんがこちらの希望を伝えたからです。番頭としては全部同じ絵柄にしてくれたほうが在庫管理もブツ撮りも楽なのですが。作品集みたいなつもりで一所懸命デザインしてくれたんだと思うと文句を言ったらバチが当たります。

名前つけようと思ったのですが、一つだけある瓢箪以外はすべて「トリ」になっちゃうので在庫管理上番号を振りました。無粋極まりないのですがご勘弁を。
本文の後、番号順に画像がずらっと並びます。オンラインでのお問合せ等にはこの番号をお使い下さい。

容量はいずれも約130ml(満水時)。
お値段は無地が46,200円、泥絵が各59,400円です。
泥絵1(売約済みです)
今は訊かないでください。本人に聞くなり、なんとか調べますんで。
…福禄、だけは読めたんすけどねえ。